| ３月２０日・富士五湖周辺 |
春分の日を迎える前日、抜けるような空が朝から広がっていました。月はまだまだ大きいのですが、月を使った星景写真を撮ることができるので富士五湖方面へ出かけました。 まずは、山中湖を見下ろすパノラマ台へ行きました。富士山の裾野にまぶしい太陽が沈んでいきました。  日の入りを撮影する人たちが次々に帰って行き、私だけが残りました。次第に星たちの力が強くなってきます。この場所からはついつい西の富士山の方向を狙ってしまいますが、山中湖畔の明かりが綺麗なので、これを織り交ぜて北のカシオペア座を狙ってみました。山肌に点々と明かりが灯っているのは別荘地でしょうか。いつ見ても不思議な光景です。  オリオン座が西に傾いてきたので、定番の構図で撮影です。 さて、今回は月の動きにあわせて移動をすることにしました。左の撮影中はまだ月は昇ってきていませんが、０時過ぎに本栖湖から見ると、富士山山頂から月が昇ってくる条件になっていました。そこで、２２時頃に山中湖を後にして、鳴沢村の撮影ポイントに立ち寄りながら２３時頃には約４０ｋｍ離れた本栖湖に到着しました。 
大学の頃、ここの湖畔のキャンプ場で星を見たことがあったので、そこへ行こうと思ったのですが、どうやら、車で入れないようです。歩いて真っ暗闇の中を歩いて偵察に行きました。すぐに湖畔に出ることができましたが、機材を持って運ぶのが面倒なので、街灯が気になるのですが、多くの人が富士山を撮影する道路脇のポイントで妥協できるか調べに行きました。何とかそれなりの場所を陣取ることができたので、そこで、月の出を待つことにしました。０時過ぎ、ほぼ予定通りの場所から月が出てきました。太陽が山頂から出る現象をダイヤモンド富士といますが、月の場合は何というのでしょうか？ 
１：３０。月がある程度昇ると、本栖湖からでは月と富士山のバランスが悪くなってきたので、移動です。隣の精進湖に行ってみました。ここは湖畔まで車で下りることができます。周りには誰もいない静かな湖畔で水面に揺れる月が幻想的でした。ボートがあったので、これもアクセントに使ってみました。 空は透明度が悪く春霞状態になってしまっていたので、ほとんど、星が写らず、まるで昼間の写真みたいになってしまいました。  今回の遠征の締めくくりは、再び山中湖へ戻り、湖畔にしました。ここに戻っても空の状態に変化はなく、星の無い「月夜の富士山」といった感じの写真になってしまいました。 その後、日の出の時の紅富士を撮影する人が周りに増えてきて、私もそれを狙っていたのですが、日の出の時刻になっても一向に山頂から赤くなってきません。東の地平線の方向は見えないのでどうしてだろう、、、と思っている内に完全に日の出の時間を過ぎてしまいました。どうやら、東の低空にはガスがあって、太陽の光をとても柔らかくしてしまっていたようでした。いつの間にかぼんやりと富士山が明るくなっていました。 私は紅富士はついでに撮影しようと思っただけなので、特にダメージはありませんでしたが、これを目的で来た人たちは残念そうでした。 今回は移動しまくり[ 山中湖（パノラマ台）→鳴沢村→本栖湖→精進湖→山中湖 ] の遠征で疲れましたが、楽しかったです。帰り道にもう一度最初に寄ったパノラマ台を通って、帰路につきました。峠を越えると遠く相模湾を見渡せ、江ノ島が輝く海に浮かんでいるのが印象的でした。 今回の最低気温は０℃位でした。 |