| 2023年10月29日 静岡県・浜名湖(部分月食) |
10/29は2023年に日本で見られる唯一の月食です。とは言っても、食分0.12（直径の12％が欠ける）と浅く、しかも月食の終了と共に沈むというものです。低空での現象なので地上の景色と合わせた作品を撮りたく、当初は富士山とのコラボを計画していました。しかしながら、天気予報ではそれは無理そうになったので、確実に晴れそうな浜名湖まで足を延ばすことにしました。 浜名湖での撮影なんてしたことがありませんので、Google MAPを使って良さそうな場所を徹底的に調査。複数の候補をピックアップして前夜の21時に出発。かみさんも一緒の夜のドライブです。 
0時前に着いたのは、東名高速の浜名湖SA。ここの湖側に突き出した公園で撮影をロケハン。照明がどんなものか、、、、残念ながら最近はやりのLEDの明るいものだったので、品のない写真になることが明白だったので、この場所は却下。その公園には何か巨大な変なものがありました。近くの案内を見てみると「ゴジラの実物大の足跡」とのこと。駐車場の方の看板を良く見てみると、11/3公開の「ゴジラ-1.0」のイベントのためのものでした。ここがロケ地ということは、浜名湖でひと暴れするのでしょうか。映画を見てみたくなりました。  
三ケ日ICで高速を下りて第二候補地へ。車が3台ほど停められる場所なのですがすでに満車。どうやら夜釣りをしている人が停めているようです。無理すれば停められるスペースはありましたが、あまり落ち着いて撮影はできそうにない雰囲気だったので、第三候補地へ移動しました。着いてみると、邪魔な照明も無く、ほぼ行き止まりで他にだれも来る様子のない湖畔の広くなった道でした。もう迷うことはなく、ここを今回の撮影地で決定！この時点で0:41。 部分月食の開始は4:35なのですが、その前にぼんやり暗くなってくる半影食の開始は3:01。それを考えても十分に余裕のある時間に場所が確定できて良かったです。この場所がダメだったら次の候補地は下道で20km以上の移動が必要でした。 
雲の湧く気配は全くなく、安心して月は欠けていく様子をのんびりと眺めることができました。 移動撮影だったこともあり、本格的な機材は用意せず、望遠はBORGの60EDで500ｍｍ、広角での連続撮影は24-120mmのレンズの2本立てです。なので、セッティングをあっという間です。 この写真（スマホで撮影）でも分かりますが、月の左上には木星が明るく輝いていました。 
5:14が一番欠ける時刻です。 カメラで再生した画面でもその様子がよく分かります。 
欠け始めから沈むまでの5分間隔で連続撮影したものの合成写真です。 簡単そうでなかなか実現できない連続写真、今回もちょっとした失敗をしでかしてしまいましたが、うまく誤魔化しました(^^; 
山に沈みそうになり、そろそろ撮影終了の時。もう欠けた量は減って月面の左下がやや暗く見えている程度になりました。 空はすっかり明るくなり、この月が地平線に沈むとき、太陽が顔を出してきます。 
機材を撤収し、湖畔の道を走っていると、低空の雲から太陽が出てきそうになったので、路肩に止めて日の出を撮影。この写真を見てわかるように東の空には雲があり、もう少し北側に目をやるとモクモクとした怪しい雲。衛星写真を確認してみると、浜名湖のすぐ東側から曇っています。ちょうどいい具合に曇天域から外れた快晴の地で月食を拝むことができていました。 三ケ日JCTまで少し西走してから新東名に乗って帰りましたが、少し走ったらかなりの雨。お陰で汚れたフロントガラスが綺麗になりました。 僅かしか欠けない地味な月食でしたが、天気のせいで思いがけず遠くまで遠征してしまいました。でも、その甲斐あって最初から最後まで安心して見ることができたので良かったです。夜明け近くにはカノープスが見えましたが、やたらと高く感じました。 |
